Nano Insight Japan

【清川メッキ工業】
半導体や医療機材に数ナノメートルのめっきで高機能を付与
─金属やセラミックス、樹脂の特性が様変わり─

2020年1月22日

DKSH

清川メッキ工業は金属やセラミックス、樹脂などありとあらゆる素材の表面に厚さが最小で数ナノ(10億分の1)メートルのめっきを施す最先端技術をnano tech2020国際ナノテクノロジー総合展で初めて紹介する。「めっきできないのは水に溶ける材料と気体だけ」と清川肇社長は話す。スマートフォンなどに使われる大きさ数百マイクロメートル程度の微小チップへの接合めっき、自動車向けのパワー半導体への接合めっきを主力とし、他には複雑な構造の3次元半導体の縦配線、撥水性が求められる鉗子(かんし)など使い捨て手術器具の表面処理を手がけてきた。nano techではめっきした実物のサンプルを紹介するとともに、国内外の技術者や研究者と情報交換し、求められる新たなニーズへの対応を目指す。

1. 粉体の表面特性を変える

写真1 多段階めっきをほどこした微細な粉体と断面の電子顕微鏡写真

写真1: 多段階めっきをほどこした微細な粉体と断面の電子顕微鏡写真

直径が数マイクロメートル以下の細菌ほどしかない粉体1個ずつの表面に均質な多層めっきを施す技術を開発してきた。写真1は表面に厚さ150ナノメートルのニッケル、その外側に10ナノメートルの金をめっきした直径10マイクロメートルの樹脂製微粒子断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真。このような粉体めっきによって、母材に導電性や耐食性、耐熱性、磁性など様々な特性を付与する。安価な母材表面に金や白金族をめっきすれば母材の特徴を活かしつつ貴金属の性能をできる。さらにめっき技術の応用でコア材を用いず、めっきだけで粉体を作製する技術も開発しており、nano tech展示会場で紹介する。

2. TSVめっきによる3次元実装の配線を作製

400W型(UP400St)

写真2:3次元半導体の縦配線を銅めっきで作製。左はCCD(電荷結合素子)で撮影した断面、右はX線CTで測定した透過像。縦配線の中にボイド(空洞)はなく、均質な配線を形成できる

パッケージの小型化により、実装技術も変化している。その中でシリコン貫通電極(TSV)めっきを用いて3次元実装を行うことで、省エネ、小型化を実現することができる。しかし、TSVめっき技術は、めっき時間が長く、貫通孔以外にもめっきついてしまうため、非常にコストがかかる。清川メッキ工業は、必要な部分だけにめっきを行うことで、コスト削減につながる技術を開発した。

    

3. 撥水めっき

代表的なフッ素樹脂のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は水をはじく特性を持っている。また蓮の葉も表面に微細な突起構造を有することから水をはじく特性を持っている。その両方を組み合わせたのが、撥水めっきである。撥水めっきは、電気を流す、水をはじく、汚れが付着しにくいといった特性を持っている。その特性を利用して、現在、医療器具のめっきにも使われている。その他にも摺動性が良い(滑りやすい)ことから、アイロンの底板、携帯電話のヒンジカバーにも使われていた。

(写真はすべて清川メッキ工業提供)

小間番号:1W-M09

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